2020年05月31日

こんにちは!
昨日、お肉やさんでお肉を色々買ったのですが、豚モモが入ってなかったのを、取りに行かなきゃ。
という私の日曜日。

皆さま今日も穏やかで優しい時間をお過ごしください。

前回の続きです。

第18話

チャンメイバンドは、白金にあった、ケセラというお店で月に1度のライブを2年ほど継続していました。そのうち、レパートリーにジャズを入れるようになり、ライブでは、英語、フランス語、北京語、広東語、ベトナム語、モンゴル語、ポルトガル語、と歌っていました。
全ての言語が話せるわけではありません。いいな、と思った歌をカバーしました。モンゴル語は、洋子さんに発音をチェックしてもらえましたが、ベトナム語、北京語、ポルトガル語は、耳コピでした。
洋子さんの声でアカペラ録音をしてくれた、ミニーエージ:Minii eeji(私のお母さん)を聴いたとき、なんて懐かしいんだろう、と、初めて聴いたとは思えない気持ちになりました。
そして、私が洋子さんの馬頭琴に合わせてミニーエージを歌うことは、私の今のベースになりました。私の歌の中に、初めて祈りが芽生えました。
「雪時計」で馬頭琴の録音に協力してくれたアマルトブシンさんにも、ライブにゲストで出演していただいたこともありました。結女も、帰国したときにゲスト出演してくれました。
お客様は、私の活動を調べて来てくださった方、友人、知人、家族などで賑わっていました。
当時のケセラのオーナー、川上和之(Kazz)さんは舞台俳優さんで、歌手でもあり、彼が本当によくしてくれました。Kazzさんご自身のライブの日は、お店の外までファンの方が並んでいました。Kazzさんが、チャンメイカクテルを作ってくださり、チャイナブルーの綺麗なカクテルがKazzさんの優しさでキラキラしていました。
私は久しぶりに、お客様の間近で歌い、おしゃべりをして、ライブが私の生活の基盤になっていきました。私が私の呼吸をしているという気持ちになっていきました。ミュージシャンや、お客様、お店の皆さんに支えられていました。
いつも、洋子さんが弾いてくれる、馬頭琴の音色で、私は目を閉じて、気持ちを丹田に持っていくのでした。

ある時、私が歌うミニーエージを、モンゴルの春祭り、ハワリンバヤルで歌ってみないかと、洋子さんに誘っていただきました。私は喜んでお誘いを受けました。2008年5月に私は初めて練馬の光が丘公園で毎年開催されている、ハワリンバヤルに出演しました。
昼間の日差しの中で、広い空と緑あふれる公園、モンゴル料理の屋台、ゲル、モンゴルの学生たちの力強いボランティア、そこは、日本にあるモンゴルタウンでした。羊の肉の香り、ポーズ、ホーショウル、モンゴルの匂いがしました。
モンゴルの歌手の女性が、舞台が終わり、舞台袖に立てられた簡易テントの中で、赤ちゃんに母乳をあげているのを見て、衝撃を受けたことも、私の大きな転機でした。ああ、そうか、子供はこうして育てればよいのか。
今まで、日本では子供にはお金がかかるとか、塾に行かせたりして、色々大変そうな話を聞いてたことが多く、子育てに憧れながらも、心配や不安もありました。それを全て取り払ってくれた光景でした。あれこれ心配なんてするのではなく、目の前にいる赤ちゃんに母乳をあげてるお母さんのようにすればよいのだと。生きるって、それしかない、という原始的な人間の本能に触れ、私はモンゴルの人の、そのたくましさを自分の中に見つけました。
つづく🍀🍀🍀
※写真は、ハワリンバヤルが終わった後の夕暮れ時です。
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(11:57)

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